アプリケーションのインターフェイスの設計時に考慮したいこと

アプリケーションのインターフェイスの設計時に考慮したい

1. 正しい手順以外は許容しない:
誤った(手抜き)操作をハードウェア(システム)的に受け付けないという、抜け道を塞ぐための設計です。「正しい手順以外の操作ではエラーメッセージを表示するだけで、先には決して進めない」といった対策が例としてあげられます。設計思想的に見ると、少し後ろ向き(後付け対策的)かもしれません。

2. 正しい手順をユーザーに自然に想起させる:
抜け道を塞ぐだけでなく、ユーザーが正しい手順を自ら自然に行うための配慮がなされる必要があります。アフォーダンスなどを考慮したインターフェース設計などが例としてあげられます。システム側から正しい手順を促すという意味で、1よりは積極的な対策といえるでしょう。

3. 正しい手順がユーザーにとって一番負担が少ない:
1と2に加えて、正しい手順で作業することがユーザーにとって一番楽であるという環境を構築する必要があるでしょう。こうすることでユーザーは自発的に正しい手順で作業するようになるでしょうし、正しい手順に誘引するための各種の工夫も、より効果的なものになります。

UI設計にまつわる誤解を解く、3つのポイント

1. 「UI設計=グラフィックデザイン」ではありません

イラストやグラフィックは描けないけどUI設計の最前線で活躍されている方はたくさんいらっしゃいます。UI設計のキモは、情報の整理とロジックの構築です。グラフィックデザインのセンスと、UI設計のセンスに因果関係はありません。私もお絵かきはまったく苦手です(笑)。ですが、明快なロジックを組み立て、それを言葉や図で説明できれば、それで十分やっていけるというのが実感です。

2. 「UI設計=アート・自己表現」ではありません

UI設計は特別な才能を持った人の”不可侵領域”……。そんなイメージを持っておられる方がいらっしゃるかもしれません。ですが、多くの場合、 UIを使う人は一般の方々です。一握りの関係者で作ったUIが、利用者には理解できない・うまく使いこなせない……となったら、それはよいUI設計とはいえません。UI設計のゴールは、サービス・機能を可視化し、利用者に理解してもらい、使っていただくことです。UIを、対象ユーザーの利用を促進するための手段と位置づけ、それを実現すべく、プロジェクト全体でUI設計を進めることが、質の高いUI設計につながります。

3. 「UI設計=デザイナーの仕事」ではありません

インターネットが登場して間もないころ、UI設計はデザイナーの仕事でした。ここ数年で、UI構築手法・設計手法は複雑化し、デザイナー単独で対応しきれないものになってきています。JavaScriptやFlash、Silverlightなどの技術を使い、エンジニアがUIを作る場面が増えてきました。企画担当者が、ビジネスプランとセットでUIを考えていることもあると思います。UI設計は、エンジニアを含むプロジェクトメンバー全員の仕事になりつつあります。